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Fukuoka Higashi Zaitaku Care Network

弁護士 司法書士

弁護士  司法書士

地域での生活を支える弁護士の役割

 高齢者の方が地域で生活するにあたって、ご本人の「権利」を守ること(権利擁護)はとても重要となってきます。

 弁護士は、法律家のプロとして、ご本人の自己決定を尊重し、可能な限り地域で生活を送ることができるよう、様々な法律を使いながら高齢者の方の権利を守ります。

1) 「成年後見制度」の活用
  成年後見制度は、認知症などにより判断力が低下した場合に、家庭裁判所の決定により選任された後見人(成年後見人、保佐人、補助人)がご本人の権利を守る、という制度です。
  後見人は、ご本人の財産を預かり、管理していきます。ご本人の意思を尊重しながら、ご本人に代わって必要な契約(医療・介護サービス契約等)を結び、不利益となる契約(不当な訪問販売等)を取り消すなどして、ご本人の権利を守ります。
  また後見人は、ご本人の生活状況を見守り、関係諸機関と連携を取りながら、より心地よい生活が送れるようサポートします。
  弁護士は、「成年後見制度」の申立てをお手伝いするとともに、自ら後見人となって、ご本人の権利を守っています。

2) 高齢者虐待防止にむけた取り組み
  高齢者虐待は、権利侵害の最たるもので絶対に許されません。高齢者虐待防止法が平成18年4月から施行され、市町村が責任者となって、医療・介護・保健・警察・消防・司法等の関係者と連携しながら対応することになっていますが、取り組みを強化していく必要があります。
  福岡県弁護士会は、公益社団法人福岡県社会福祉士会とともに「福岡高齢者・障害者虐待対応チーム」を結成し、市町村からの要請に対して専門職チームを派遣したり、研修会を行うなどして、虐待防止に向けて全力を挙げて取り組んでいます。

3) 住まいに関するトラブル
  賃貸住宅に住んでいる高齢者の方が、賃貸人から「更地にして売ることにしたので立ち退いてくれ。」「建物を売ったので、新しい賃貸人と契約を結ぶことになる。賃料は上がるが、それが嫌なら立ち退いてくれ。」などと言われて困り果てていることがよくあります。これらの場合、賃借人が立ち退く必要はありません。弁護士に相談すると、法律に従った正しい解決法が見えてきます。必要に応じて代理人となって交渉したり、裁判に訴えることなどにより、高齢者の方の権利を守ります。

4) 多重債務について
  様々な事情により、やむを得ず借金をして返済することができなくなっている「多重債務」トラブルを解決することは、ご本人やご家族の生活基盤のみならず、気持ちを安定させ、生きる希望を取り戻すことにつながります。
  弁護士は、その方に応じた解決方法を提示し、必要な法的手続きを代理するなどして、トラブルの解消に努めています。

5) 遺言・相続のトラブル
  遺言や相続のトラブルは、財産の多寡にかかわらず発生します。判断力が低下する前に遺言を作成しておくと、事前にトラブルを防ぐことができ、気持ちも楽になります。弁護士はご本人の希望をよく聞きながら、最も適切な遺言を作るお手伝いをしています。また遺産分割においても、交渉のみならず、調停や審判といった法的手続きの代理人となって、トラブルの解決に努めています。

6) その他、ありとあらゆる法律について、法律家のプロとして、これまでに蓄えた法知識や経験を使いこなして問題の解決に努めます。

弁護士はよく「敷居が高い」と言われますが、私たち福岡東在宅ケアネットワークに参加している弁護士はみな、熱意をもって、高齢者の方の権利擁護にまじめに取り組んでいる弁護士です。どうぞよろしくお願い致します。

(野林信行法律事務所 野林信行)

司法書士の役割

  司法書士は、不動産登記や、会社等の登記手続きを行うほか、裁判所に提出する書類の作成、140万円以下の紛争の代理等を行います。ここでは、特に、在宅で生活する高齢者や障がい者に関わる役割についてご説明します。

1.地域包括支援センター(いきいき相談支援センター)等からの相談窓口
  福岡県司法書士会では、地域包括支援センターの事業を支援するために、県内の各区市町村に相談窓口を設置し、その名簿を公表しています。現在、福岡市東区の相談窓口は、東在宅区ネットに参加している各司法書士(いずれもリーガルサポートの会員です。)です。ご遠慮なく、高齢者や障がい者の問題についてご相談ください。
内容によっては、担当者が現地に出向いたり、サポートメンバーである他の司法書士
を派遣することができます。本人に判断能力がなく、地域包括支援センターの担当者の
判断で相談される場合は、原則として初回の相談料は無料です。
なお、本人や家族が、個別の事件について相談する場合には費用が発生しますが、資
力のない人の場合は、法テラスの法律扶助を利用することができます。

 
具体的な支援内容
  a.困難事案のケース会議参加
    成年後見制度の利用に限らず、地域で生活する認知症の高齢者や障がい者の問題を整理するために、法律専門職としてケース会議に参加します。
本人に必要な法的な手続きは何か、本人の家族に対する支援の必要性等、本人に必要な全体の支援を具体的に検討します。
  b.個別の法的手続き支援等
    債務整理や、破産申し立て、滞納家賃の支払等の法律手続きの代理や書類作成代理等の支援、本人の生活保護申請手続きの付添い等の支援を行っています。
140万円を超える内容の紛争については、弁護士さんにお願いする等の手続きを
します。
  c.成年後見制度の利用支援
    認知症の高齢者や障がい者の成年後見制度の利用について、本人や親族からの依頼を受け、家庭裁判所に提出する申立書等の作成等を行い、親族に候補者がいない方のために、成年後見人等の候補者を紹介します。また、申立人がいない場合は、市長申立について、行政の担当者を交えて、その必要性について検討する会議に参加します。なお、候補者は、本人との信頼関係を築くために、申立の段階から関与します。
  d.病院や介護サービス事業所からの相談
    入院患者についての病院関係者からの相談や、利用者についての介護サービス事業者からの相談は、本人の権利擁護のために、何らかの支援が必要だと思われる場合は、担当の地域包括支援センターや、行政担当者等につなげて、ケア介護の開催を促し、ケア会議にも参加します。 

2.成年後見センター・リーガルサポート
  成年後見制度の施行(平成12年4月)に先駆け、成年後見制度の普及と、成年後見人の養成・普及のために、平成11年12月、公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート(リーガルサポート)が設立されました。正会員は全て司法書士ですが、全国6000人近い会員で構成され、全国に50の支部があります。質の高い後見事務を行うための研修と、執務監督を中心に、公益社団法人としての活動を行っています。
  又、成年後見制度に関する多くの書籍の出版や、制度改善のための提言等も行っています。詳細は、法人のホームページ https://www.legal-support.or.jp/ をごらんください。

リーガルサポートふくおか
  市町村や包括支援センター等からの相談窓口は、ほとんどリーガルサポート福岡支部(リーガルサポートふくおか)の会員です。リーガルサポートふくおかの主な事業は次のとおりです。

  
・後見人等の研修と監督
リーガルサポートでは、後見業務に必要な、倫理、財産管理、福祉等の研修を受けた会員を「後見人等名簿」に登載し、各地の家庭裁判所からの依頼に対し、名簿登載された会員のみを推薦しています。
   また、会員から、各就任事件についての報告を受け、執務支援委員が、支援・監督することにより、第三者後見人としての質を担保するシステムを取っています。

  
・相談事業
   ○無料電話相談
     月曜日〜金曜日 午後1時〜午後3時 TEL 092−738−7050
   
   ○面談相談(有料)           
     毎週水曜日 午後1時〜3時     TEL 092−738−1666

   本人や家族からの個別の相談には、お近くの司法書士(名簿登載者)をご紹
介することもできます。

  
・研修会の講師派遣・市民後見人養成講座の開催等
   

3.認知症の高齢者等の地域包括ケア
  認知症の高齢者や、障がい者が、地域で生活していくためには、家族や、介護関係者、医療関係者、そして法律関係者による本人支援のネットワークが必要です。
  リーガルサポートは、後見人の業務として、財産管理だけではなく、身上監護を重視しているため、地域でひとり暮らしを続けている方や、親族との関係が薄い方の後見人等に多く選任されています。
  専門職等の第三者が後見人等に就任した場合、介護契約や医療契約・入院契約を結び、その費用を支払います。また、身上監護・身上配慮義務の立場から、介護計画や入院・医療計画についてのケア会議に参加することになります。介護サービスを受けていた人が自宅や施設から入院し、また退院して地域での生活に戻る場合のケア会議に、後見人が参加していなければ、適切な財産管理もできません。在宅ケアネットの必要性を痛感しています。
  しかし、現行法上、家族ではない後見人は、個々の医療行為について同意(代行決定)することはできません。この問題について、近く、リーガルサポートの最終報告と法整備についての提言を発表しますので、このネット上でもご紹介します。ぜひ皆様のご意見をいただければ幸いです。

(赤坂共同司法書士事務所 藤江美保)
      

福岡東在宅ケアネットワーク

事務局:山崎 隆
〒813-8588
福岡市東区青葉6丁目40−80    TEL:092-691-3881
FAX:092-691-3961
E-mail:ty_yamasaki@haradoi-
          hospital.com